押井:ヨーロッパの戦略爆撃の話なんです。戦略爆撃というのは第二次大戦のヨーロッパでよく行われた作戦。第二次大戦の航空戦といえば、イギリス本土上空の制空権を争ってナチスの空軍とイギリスの戦闘機部隊が戦った、有名な「バトル・オブ・ブリテン」とかあるけど、ああいう戦闘機同士の戦いは実はただの局地戦に過ぎなかったんです。 規模から言っても戦死者の数から言っても、第二次大戦の欧州最大の航空戦は戦略爆撃。古来、ヨーロッパの人間の感覚には「戦争というのは相手の都市を焼き尽くすことなんだ」という発想が絶対あるんですよね。日本人にはわかりにくいんですけど。 確かに我々にはそういう感覚はあまりないですね。 押井:そして空爆というのは純軍事的な効果以上に宣伝効果が大きいんです。直接都市に爆弾を撒くわけだから、戦場が突然、一般市民の目の前に出てくるわけ。戦線と後方の差がなくなるんです。当然、相手に対する心理的な効
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