故郷の街並みをこよなく愛するエック・バイエルン州内務大臣 ©Bayerisches Staatsministerium des Innern, für Bau und Verkehr ドイツ最大のバイエルン州で内務大臣を務めるゲアハルト・エック議員はこう説明する。 ドイツでは不動産市場のうち7割以上を中古住宅が占めている。十数%台にとどまる日本とは対照的だ。第二次世界大戦前の建物が今も住まいとして使われている。それどころか、天井までの高さが3m50cm以上の広々とした部屋の構造を採用した築50年超の物件が多いことから、戦前に建てられた住宅が、新築より高値で取り引きされているケースも少なくない。こうした日本とドイツの不動産市場の違いは建築物の構造問題に加え、土地政策に依るところが大きい。 住民も自由に家を建てられない!? ドイツは、自治体ごとに20年先までの大まかな土地利用計画「Fプラン」を