8月31日からモンゴルを訪問する教皇フランシスコ(8月25日、バチカン)Remo CasilliーREUTERS <ローマ教皇フランシスコが8月31日からモンゴルを訪問する。777年前に時のハーンが教皇あてに出した招待状に応えた......のではないが、現在の教皇があえてカトリック教徒1500人のモンゴルを訪れるのには理由がある> 「777年前に招待状を出したのに、ようやく来てくれることになったか」 モンゴル国で今、流行っているジョークだ。ローマ教皇フランシスコが8月31日から9月4日まで、一国の訪問としては異例と言ってもいい長さでモンゴル国を訪れる。これは、法皇を待つ現在の同国国民の心情を現わした言葉だ。 モンゴル帝国期からの交流 モンゴルとローマ教皇を頂点とするキリスト教世界との付き合いは長い。1245年、教皇インノケンティウス四世はリヨンに公会議を招集し、東方から出現した「タルタル」