日本のリベラルを再構築する 過去のつまずきの石を丹念に検証しつつ、「勝ちへの貪欲さ」を持ちうるか 五野井郁夫 高千穂大学経営学部教授(政治学・国際関係論) 第48回衆議院選挙では、改憲勢力が8割の議席を占めた。リベラルは文字通り大敗したのである。 その一因は選挙戦での選挙協力をめぐる合従連衡の駆け引きのなかで、民進党が判断を誤り事実上瓦解(がかい)したことだろう。日本の政党政治において風前の灯(ともしび)の社民党をのぞけば、ついにリベラル政党が消え去ると思われたその矢先、立憲民主党が誕生した。 それでもこれまでの市民連合などを中心とした野党共闘によって培われてきたインフラと、元SEALDsのメンバーらによってSNSなどのツールを最大限活用することで草の根での文化動員に成功し、立憲民主党は急激に支持層を獲得した(これについては石戸諭・伊吹早織によるバズフィードの記事「なぜ#立憲民主党 は議席