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  • 21世紀の悪魔祓い(エクソシズム) | オピニオンの「ビューポイント」

    このコラム欄でバチカン教皇庁が超自然現象に関する新しい規範を発表したと報告したが、バチカンは単に聖母マリアの再臨現象だけではなく、悪魔祓い(エクソシズム)についても今月、「21世紀での悪魔祓い」をテーマに専門家を招いて会合を開くなど、いわゆる霊的な現象に対して積極的に取り組みだしている(「バチカン『超自然現象に関する新規範』」2024年5月19日参考)。 ローマ教皇庁で今月、レジオン・オブ・クライスト修道会の聖母女王聖堂で「エクソシズムと解放祈祷の講座」第18回の専門家会合が開かれた。悪魔に憑依される現象が増加する一方、それは悪魔によるものか、精神的病かを識別することがこれまで以上に急務となってきたからだ。 神の存在有無について神学・哲学界で激しい論議が起きてきたが、「悪魔」の存在有無についてはなぜか特定の関係者以外、 ほとんど議論がなかった。悪魔にとってこれほど快い状況はないわけだ(「悪

    21世紀の悪魔祓い(エクソシズム) | オピニオンの「ビューポイント」
    quelo4
    quelo4 2024/05/28
    “教皇庁で今月、レジオン・オブ・クライスト修道会の聖母女王聖堂で「エクソシズムと解放祈祷の講座」第18回の専門家会合が開かれた。悪魔に憑依される現象が増加する一方、それは悪魔によるものか、精神的病か”
  • 米大統領選の行方を握る“宗教票” | オピニオンの「ビューポイント」

    米国で今年11月、大統領選挙が実施される。現時点では、民主党から現職のバイデン大統領、共和党からはホワイトハウスのカムバックを目指すトランプ前大統領が競っている。4年前の大統領選の再現だ。 選挙集会で3000万人以上のアメリカ人に学生債務を軽減する新たな計画を説明するバイデン大統領(2024年4月8日、ホワイトハウス公式サイトから) 既成のキリスト教会離れが進む欧州の選挙戦とは異なり、米国では宗教票が依然大きな影響を持っている。候補者が如何に多くの宗教票を獲得するかで、その当落が決定するといわれている。それだけに、バイデン氏もトランプ氏も米福音派教会や米カトリック教会の信者たちに対し熱心に自身の公約を売り込む選挙戦を展開している。 米国最大の宗教コミュニティーのカトリック教会は信者数(成人会員)約5200万人を抱えているが、その数は次第に減少している。2007年には米国人のほぼ4人に1人が

    米大統領選の行方を握る“宗教票” | オピニオンの「ビューポイント」
    quelo4
    quelo4 2024/04/18
    “2007年には米国人のほぼ4人に1人がカトリック教徒だったが、有名なピュー・リサーチ・センター(ピュー研究所)の最新調査によると、現在は5人に1人に過ぎない”
  • 麻生さん「信教の自由」で首相に助言を | オピニオンの「ビューポイント」

    2023年の宗教界で特筆すべき出来事は岸田政権が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に解散命令を請求したことだろう。宗教法人法上の解散命令の要件となっている「法令違反」は来、刑罰法違反に限られ、民法上の不法行為は含まれないが、岸田首相は世論の圧力に屈して、その法解釈を修正し、強引に統一教会の解散命令を請求した経緯がある。 ところで、「日のローマ・カトリック教会も解散命令の請求を受ける要件を満たしている」という声が聞こえるのだ。日のカトリック教会を含め、世界のローマ・カトリック教会は聖職者の未成年者への性的虐待が多発し、教会への信頼が急落、特に、欧米教会では教会脱会者が増えている。そして聖職者の性犯罪は刑法犯罪だ。その件数も1件、2件ではなく、数千、数万件だ。平信者の高額献金を理由に憲法で保障された「信教の自由」を無視して旧統一教会の解散命令を請求したが、岸田政権は日のカトリック教会に

    麻生さん「信教の自由」で首相に助言を | オピニオンの「ビューポイント」
    quelo4
    quelo4 2023/12/26
    “ところで、「日本のローマ・カトリック教会も解散命令の請求を受ける要件を満たしている」という声が聞こえるのだ〜 小川 敏  2023/12/24(日)  ウィーン発コンフィデンシャル [宗教], [解散請求問題]”
  • 英国王子と名誉教皇秘書の「暴露本」 | オピニオンの「ビューポイント」

    著名人の暴露は人気がある。英王室から追放されたヘンリー王子(38)が英王室時代の出来事を書いた自伝「スペア」(SPARE)が10日、発表されるが、スペインで間違って早く公表されたこともあってメディアでは今年に入り、同自伝の中で興味深い話が既に報じられている。その結果、王子の自伝に関する関心は高まり、ベストセラー入りは確実で、出版社も大喜びといった状況だ。 王子の自伝の中には、ヘンリー王子がメガン妃の件でウィリアム皇太子(40)と喧嘩し、兄のウィリアム皇太子から暴力を受けたという話から、ヘンリー王子がアフガニスタンに従軍していた時、25人のタリバン兵士を殺害した、といったかなり際どい内容まで書かれているという。兄弟喧嘩はどこの社会でもあるから問題はないが、後者は英軍関係者も深刻に受け止めている。英国の国家安全保障を危険にさらす事態も予測される。タリバンも黙ってはいないからだ。 また、ヘンリ

    英国王子と名誉教皇秘書の「暴露本」 | オピニオンの「ビューポイント」
    quelo4
    quelo4 2023/01/14
    “66歳のドイツ人聖職者ゲンスヴァイン大司教の本の狙いは亡くなったベネディクト16世の知られていない顔を読者に伝えるといった穏やかなものではなく、ズバリ、フランシスコ教皇批判に集中”
  • コロナ感染流行で教会脱会者急増 | オピニオンの「ビューポイント」

    アルプスの小国オーストリアはカトリック教国だ。第2次世界大戦終了後、国民の80%以上はカトリック信者だったが、戦後70年以上が過ぎたが、カトリック信者数はあと数年も経過すれば、50%を割ると予想されている。もちろん、それなりの理由はある。 オーストリアのローマ・カトリック教会が11日、公表した2022年の教会統計によると、昨年教会から脱会した信者数は9万0808人を記録した。ちなみに、2020年の脱会者数は5万8727人、21年は7万2222人だった。2021年は全信者数は482万7683人だったが、昨年は473万3174人となり、前年比で1・96%減だ。 参考までに、首都ウィーンでは昨年、2万3986人が教会から出て行った。21年は1万9767人だった。ウィーン大司教区の信者数は108万8275人 だ(21年度は111万3043人)。 教会脱会者急増の背景について、大きく見て3点が挙げら

    コロナ感染流行で教会脱会者急増 | オピニオンの「ビューポイント」
    quelo4
    quelo4 2023/01/14
    “アルプスの小国オーストリアはカトリック教国だ。第2次世界大戦終了後、国民の80%以上はカトリック信者だったが、戦後70年以上が過ぎたが、カトリック信者数はあと数年も経過すれば、50%を割ると予想”
  • 【旧統一教会】反対派が垂れ流す献金問題のフィクション | オピニオンの「ビューポイント」

    「被害者」は「霊感商法」によってだまされたという反対派弁護士たちの主張をそのまま受け入れるメディア。だが真実は違っていた… フランス革命の恐怖政治は、約3万人の司祭、修道女、一般カトリック教徒の命を奪った。カトリック教会に反対する世論を煽るために、恐怖政治の首謀者たちは、彼らが常に効果的であると知っていた論法を用いた。お金である。数え切れないほどのパンフレットや新聞記事、風刺画を通じ、強欲な司祭たちが法外な献金を要求して家族を破滅させたことを示したのである。 共産主義者のプロパガンダは、その教訓を学んで実行した。モンゴルが共産主義政権下にあった時、約6万人の仏教僧侶が殺された。政権は大規模なプロパガンダポスターキャンペーンでそのお膳立てをした。キャンペーンでは、僧侶たちは過重なお布施を要求してモンゴル人の血を吸う吸血鬼として描かれたのだ。 われわれは今、安倍晋三暗殺後の日で、統一教会・家

    【旧統一教会】反対派が垂れ流す献金問題のフィクション | オピニオンの「ビューポイント」
    quelo4
    quelo4 2022/09/14
    “「霊感商法」とは1980年代に日本の反統一教会左翼メディアによってつくられたレッテル。ハッピーワールドが日本に壺や多宝塔のミニチュアを輸入販売。購入した人々の一部は統一教会以外の小新宗教と関わり”
  • 【旧統一教会】「カルト」という言葉は差別の道具 | オピニオンの「ビューポイント」

    1597年に長崎ではりつけにされたキリシタンたち。ヴォルフガング・キリアン(1581-1663)による版画。Credits. 安倍晋三首相は2014年6月6日、バチカンのローマ教皇フランシスコを訪問した。安倍は17世紀日の「魔鏡」のレプリカを教皇に贈呈した。一見、普通の鏡に見えるが、太陽の光が当たるように傾けると、イエス・キリストの像が現れる。当時、日のキリシタンたちはこの魔鏡を使わなければならなかった。もしキリスト教の像やシンボルを持っているのが見つかれば、処刑されたからだ。安倍は、16世紀から17世紀にかけての弾圧で5000人以上のカトリック教徒が日で殺されたことをカトリック教会に謝罪した。その多くがはりつけにされた。 1829年に至ってもなお、女性3人と男性3人がキリスト教という「邪宗」の信者であり(おそらく彼らはそうではなかった)、黒魔術を使って信者を獲得した罪により、大阪

    【旧統一教会】「カルト」という言葉は差別の道具 | オピニオンの「ビューポイント」
    quelo4
    quelo4 2022/09/13
    “犯罪的宗教運動とは、組織的に犯罪を行うか、少なくとも身体的暴力、レイプ、児童虐待、殺人などの一般的な犯罪を扇動するグループを指す。1960年代後半以降、「反カルト」活動家団体が出現し活動制限を要求”
  • 教皇が「五輪観戦」を楽しめない理由 | オピニオンの「ビューポイント」

    第32回東京夏季五輪大会が開幕して以来、根がスポーツ好きということもあって時間がある限りオーストリア国営放送の五輪番組を観ている。オーストリアが7月末現在で金1、銀1、銅3個と久しぶりに好成績を挙げたこともあって、メディア関係者を含む国民は生き生きしてきた。 当方はこれまで国連機関の動向やローマ・カトリック教会の動きをフォローしてきたが、ウィーンの国連機関は新型コロナウイルスの感染防止ということもあって、自由な取材活動はできない状況だ。そのため暫くお休み状況が続いている。包括的核実験禁止条約機関(CTBTO)でオーストラリア出身の豪外務貿易省保障措置・不拡散事務局長のロバート・フロイド氏が今月1日から新しい事務局長に就任。国連工業開発機関(UNIDO)ではドイツ経済協力・開発相ゲルト・ミュラー氏が理事会で次期事務局長に選出され、初の欧州出身事務局長として今年12月に正式に総会で承認された後

    教皇が「五輪観戦」を楽しめない理由 | オピニオンの「ビューポイント」
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    quelo4 2021/08/02
    “セオドア・マカリック枢機卿がワシントン大司教時代に未成年者に性的虐待を行っていた容疑でデダムの刑法地方裁判所で公判を受けることになった。公判は8月26日に始まる。米日刊紙「ボストン・グローブ紙」”
  • ホモフォビアを刑法で罰すべきか | オピニオンの「ビューポイント」

    世界に13億人以上の信者を抱えるローマ・カトリック教会の総山、ローマ法王庁があるイタリアで目下、同性愛者など性的少数派(LGBTQI)の権利を侵害した場合、刑法で罰することを明記した法案が審議されている。同法は提案者の名前をとってLegge Zanと呼ばれるもので、ホモ、バイ、インターセクシュアルの人を差別した場合、刑法に基づき処罰される“アンチ・ホモフォビア法”だ。 ハンガリー国民議会で今月15日、未成年者への同性愛などの性的少数派に関連した情報、宣伝などの活動を制限する法改正が可決されたばかりだが、イタリアでは逆に、ホモフォビアに対し法で罰するというものだ。イタリアでは昨年11月、下院で同法案が採択された後、上院で審議中だ。ただし、政府内ばかりか、ローマ・カトリック教会からも反対の声が上がるなど、法案の行方はまだ定かではない。 ところで、バチカンのナンバー2、ピエトロ・パロリン国務長

    ホモフォビアを刑法で罰すべきか | オピニオンの「ビューポイント」
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    quelo4 2021/06/29
    “イタリアで目下、同性愛者など性的少数派(LGBTQI)の権利を侵害した場合、刑法で罰することを明記した法案が審議されている”
  • バチカンは未成年者に危険な場所か | オピニオンの「ビューポイント」

    世界のローマ・カトリック教会では聖職者による未成年者への性的虐待問題が多発し、教会への信頼は大揺れ、多数の信者たちが教会から脱会している。カトリック教会の総山、バチカン内でも予備神学校の寮内で未成年者への性的問題が発生し、バチカン司法裁判所は昨年10月14日、2人の聖職者の性犯罪容疑について公判を始めたばかりだ。 ところでバチカンニュースは25日、「聖ピウス10世予備神学校」(Das Knabenseminar San Pio X)の寄宿舎を「バチカンの敷地外に移転する」と報じた。それもフランシスコ教皇自らのプッシュがあったという。なぜフランシスコ教皇は裁判の進展を待たず、焦るように予備神学校の移転を決めたのだろうか。 バチカンニュースによると、「聖ピウス10世予備神学校」をバチカンの敷地から離れた場所に移転する理由として、「学生たちが授業の場所に近く、自由時間を有効に利用できるために」

    バチカンは未成年者に危険な場所か | オピニオンの「ビューポイント」
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    quelo4 2021/05/31
    “バチカン内でも予備神学校の寮内で未成年者への性的問題が発生し、バチカン司法裁判所は昨年10月14日、2人の聖職者の性犯罪容疑について公判を始めたばかり。 聖ピウス10世予備神学校寄宿舎をバチカン敷地外に移転”
  • 「世界のエトス」キュング氏死去 | オピニオンの「ビューポイント」

    世界的神学者ハンス・キュング氏(Hans Kung)が6日、スイスのテュービンゲンの自宅で亡くなった。93歳だった。キュング氏といえば、ローマ・カトリック教会の第2バチカン公会議の合意に基づく教会の刷新に動いていたが、当時のローマ教皇ヨハネ・パウロ2世(在位1978~2005年)から聖職をはく奪された聖職者であり、神学者だった。カトリック教会で最も知られた教会改革者だった。晩年はパーキンソン病で公の場に姿を見せることはなかった。 キュング教授は1928年3月19日、スイスのルツェルツン州生まれ。神父。ローマのグレゴリアン大学で学び、ソルボン、パリ、ベルリン、ロンドンなどで勉学し、60年からテュービンゲン大学基礎神学教授に就任。第2バチカン公会議(1962~65年)を提唱したヨハネ23世(在位1958~63年)はキュング氏とヨーゼフ・ラッツィンガー氏(後日、教皇ベネディクト16世)を教皇アド

    「世界のエトス」キュング氏死去 | オピニオンの「ビューポイント」
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    quelo4 2021/04/12
    “歴代のローマ教皇は語るだけだったが、フランシスコ教皇はスキャンダルの中にあったIOR(バチカンの資金 運営をつかさどる組織、宗教事業協会)を改革し、教会内の雰囲気も明るくしている」「7人の教皇たち」”
  • 「同性婚への祝福禁止」に反旗続々 | オピニオンの「ビューポイント」

    バチカン教理省が発表した「同性婚には神の祝福を禁止」という声明は、欧州のカトリック教会で大きな反発と批判を呼び起こしている。独日刊紙フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング(FAZ)23日付によると、神父、神学者、修道院関係者、教会活動家ら2000人以上がバチカンの表明に異議を唱え、組織的な抵抗運動を呼び掛けている。同運動はローマ教皇フランシスコへの「不従順宣言」と受け取られるだけに大きな波紋を呼ぶことは必至だ。 カトリック教義の番人、バチカン教理省(前身・異端裁判所)は15日、「同性婚者への神の祝福を与えることは出来ない。これは同性愛者への差別でもないし、審判でもない」という内容の声明文を公表した。声明文には教理省長官ルイス・ラダリア枢機卿と次官のジャコモ・モランディ大司教が署名している。もちろん、フランシスコ教皇の承認のもとで公表されたものだ。 声明文によると、「教会は同性愛に基

    「同性婚への祝福禁止」に反旗続々 | オピニオンの「ビューポイント」
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    quelo4 2021/03/29
    “独日刊紙フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング(FAZ)23日付によると、神父、神学者、修道院関係者、教会活動家ら2000人以上がバチカンの表明に異議”
  • 神父の性犯罪問題と「死人に口なし」 | オピニオンの「ビューポイント」

    独ローマ・カトリック教会のケルン大司教区で18日、同大司教区内で発生した聖職者による未成年者への性的虐待事件の調査報告書が発表された。同報告書は初めてではない。同大司教区の騒動は、最高指導者ライナー・ヴェルキ大司教(枢機卿)が2017年に実施した調査報告書が「調査方法が十分だ」として公表を避けたことが原因で、同大司教の辞任要求が起き、教会脱会者も急増した。それを受けて、同大司教は自身が任命した刑事弁護士ビヨルン・ゲルケ氏に調査を依頼した。今回、その調査報告書(約800頁)が公表されたわけだ。 結論から説明すると、同大司教区で1975年から2018年の間に発生した聖職者の性犯罪を隠ぺいしてきた責任者は3人、1人は元ケルン大司教区で従事した後、ハンブルク大司教に栄転したシュテファン・ヘッセ大司教、そして1987年に亡くなったジョセフ・ヘフナー枢機卿と 2017年7月、83歳で死去したマイスナー

    神父の性犯罪問題と「死人に口なし」 | オピニオンの「ビューポイント」
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    quelo4 2021/03/24
    “第1回目の調査報告書が公表されなかったために、大司教区内で大きな不信の声が高まったが、その責任者のヴェルキ大司教は今回の報告書では隠ぺいの容疑も見つからず、無罪の判決を受けたような立場となった”
  • 独教会が示した「教会組織」の終わり | オピニオンの「ビューポイント」

    ドイツのケルン市といえば、市内中央に聳え立つケルン大聖堂を思い出す人が多いだろう。ドイツの都市で4番目に人口の多いケルン市のカトリック教会大司教区が今、大揺れだ。簡単にいえば、信者たちの教会脱退が急増し、同大司教区の最高指導者ライナー・ヴェルキ大司教(枢機卿)の辞任要求が高まっているのだ。その混乱は時間の経過と共に深まり、収拾の見通しがたっていない。 ケルン大司教区の混乱の直接の契機は、ヴェルキ枢機卿が2017年に実施された聖職者の未成年者への性的虐待問題の調査報告書を「調査方法が十分でなかった」という理由で公表を避けたことだ。それに不満をもった信徒たちが次々と教会から脱退。ヴェルキ枢機卿は昨年、聖職者の性犯罪問題の再調査を要請、自身が任命した弁護士に調査を依頼した。その調査報告書が今月18日、公表されることになっている。 ヴェルキ大司教は2014年、1989年から職務にあったヨアンヒム・

    独教会が示した「教会組織」の終わり | オピニオンの「ビューポイント」
    quelo4
    quelo4 2021/03/03
    “ケルン大司教区では信者、神学者、関係者がヴェルキ枢機卿の辞任を要求している。同時に、教会から脱退する信者が増加。昨年1年間だけで約7000件の教会脱退が登録”
  • テロリストの照準は宗教施設に | オピニオンの「ビューポイント」

    4人が殺害され、20人以上が重軽傷を負った「ウィーン銃撃テロ事件」が起きて来月2日で1カ月が過ぎるが、20歳のテロリストの犯行日の足跡を捜査している警察当局によると、容疑者はユダヤ会堂(シナゴーク)近くのカトリック教会(Ruprechtsk教会)を襲撃する計画だったが、教会の戸が閉まっていたため、断念した可能性があるという。 ウィ―ン市1区のカトリック教会では事件の2日午後7時半、16人の青年信者たちが祈祷会を開いていたが、外で銃撃の音が聞こえたために急遽、教会の戸を閉じ、教会内の電気を消した。3日午前2時、治安部隊が教会にきて「容疑者は射殺された」と聞いて、はじめて教会から出ることができたという。16人の青年信者たちは7時間余り、教会内に身を潜めていたことになる。 このニュースを聞いて、オスロのテロ事件(2011年7月22日)を思い出した。テロリストのアンネシュ・ブレイビクはオスロの政府

    テロリストの照準は宗教施設に | オピニオンの「ビューポイント」
    quelo4
    quelo4 2020/12/01
    “ウィ―ン市1区のカトリック教会では事件の2日午後7時半、16人の青年信者たちが祈祷会を開いていたが、外で銃撃の音が聞こえたために急遽、教会の戸を閉じ、教会内の電気を消した”
  • バチカンが防戦する「不都合な事実」 | オピニオンの「ビューポイント」

    バチカン・ニュース(独語版、11月20日)を開くと、「故ヨハネ・パウロ2世の列聖は急いで実行されたのではない」という見出しの記事が目に入ってきた。このタイトルを見る限りでは、27年間、ローマ教皇を務めたポーランド出身のヨハネ・パウロ2世(在位1978年10月~2005年4月)の列聖は早すぎた、という批判が前提にあることが分かる。そして、「その批判」はやはり正しかったのではないか、という思いが湧いてくる。 記事では、ヨハネ・パウロ2世とその後継者べネディクト16世(在位2005年4月~13年2月)の時代に、ローマ司教区総代理を務めたカミロ・ルイーニ枢機卿がイタリアのメディア イルフォグリオ(Il Foglio)の中で、「ヨハネ・パウロ2世の列聖は急いで行われたわけではない」と懸命に弁明し、同2世が亡くなった日に多くの信者たちが「Santo subito」(直ぐに聖人に)と叫んだ、と証言してい

    バチカンが防戦する「不都合な事実」 | オピニオンの「ビューポイント」
    quelo4
    quelo4 2020/11/25
    “ヨハネ・パウロ2世の個人秘書を40年余り務めてきたスタニスロウ・ジウィス枢機卿(Stanislaw Dziwisz)はマカーリック枢機卿の性犯罪を知っていたが、それを隠蔽していたという批判を受けている”
  • トランプ氏を鼓舞する元駐米教皇大使 | オピニオンの「ビューポイント」

    元米ワシントン教皇大使だったカルロ・マリア・ビガーノ大司教の名前をご存じだろうか。バチカンは10日、性的虐待の罪により還俗させられたテオドール・マカーリック枢機卿(米ワシントン大司教)が行った性犯罪のドキュメントや証言などをまとめた調査報告ファイル(460頁)を公表し、バチカンニュースはそれに関連した記事で埋めている。ビガーノ大司教はそのマカーリック枢機卿の性犯罪をバチカンに報告すると共に、枢機卿の性犯罪を隠蔽してきたフランシスコ教皇の辞任を要求した高位聖職者として世界のカトリック教会を震撼させた人物だ。その大司教が米カトリック信者とトランプ大統領へ公開書簡を公開し、大統領選で守勢にあるトランプ氏を鼓舞していることが明らかになった。 「マカーリック枢機卿ファイル」では、バチカンが2000年マカーリック枢機卿をワシントン大司教に任命したのは不完全な情報に基づく決定であり、後日間違いだと判明し

    トランプ氏を鼓舞する元駐米教皇大使 | オピニオンの「ビューポイント」
    quelo4
    quelo4 2020/11/19
    “ビガーノ大司教が米カトリック信者とトランプ大統領宛ての公開書簡で、トランプ氏を鼓舞し、「悪なる勢力」(米民主党とその支持勢力、メディア)に対し屈服せずに戦えと訴え。中国メディア「大紀元」独語版参考”
  • ポーランドのカトリック主義の「落日」 | オピニオンの「ビューポイント」

    ワルシャワからニュースが入ってきた。同国の日刊紙デジニック・ガゼッタ・プラウナ(Dziennik Gazeta Prawna)とラジオRMFが4日、報じたところによると、ポーランド国民の65・7%が「カトリック教会の社会での役割」に批判的な評価を下し、評価している国民は27・4%に過ぎないことが判明した。調査は1000人を対象に実施された。 もう少し詳細にみると、教会の教えを実践している信者の場合でも50%が教会の役割を批判的に受け取り、評価しているのは48%に留まっている。ただし、同国の与党、保守政党「法と正義」(PiS)支持者は69%が教会の役割に満足しているという結果が出ている。それにしても、教会を評価している国民の割合は少ない。 冷戦時代を思い出してほしい。ポーランド統一労働者党(共産党)の最高指導者ウォイチェフ・ヤルゼルスキ大統領は当時、「わが国は共産国(ポーランド統一労働者党)

    ポーランドのカトリック主義の「落日」 | オピニオンの「ビューポイント」
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    quelo4 2020/11/09
    “政治学者デュデク氏「教会の危機は長い年月をかけて深刻化。原因として①旧共産党政権との癒着、②聖職者の未成年者への性的虐待と聖職者の贅沢、③聖職者と与党PiSの結びつきなど」(バチカンニュース11月4日)”
  • バチカンを揺さぶる3件の「事例」 | オピニオンの「ビューポイント」

    欧州全域で新型コロナウイルスの感染が急増し、どの国もその対応に没頭、ロックダウンを実施せざるを得ない国も出てきた。多くの国が新型コロナの新規感染の急増であたふたしている中、ローマ・カトリック教会の総山、バチカンも落ち着きを失ってきた。新型コロナゆえではなく、3件の一大事が短期間に生じて、その対応に苦しんでいるからだ。 サン・ピエトロ広場から眺めている限りでは、聖ペテロ大聖堂はその輝きを失っていないが、バチカン内部では困惑と動揺、そして一部の聖職者からは怒りの声すら聞こえてくる。以下、バチカンを揺さぶる3件の事例を簡単にまとめる。 <時間の経過に基づいて紹介する> ①バチカン内で権勢を誇ってきた列聖省長官のジョヴァンニ・アンジェロ・ベッチー枢機卿(72)が突然辞任した。同長官は2011年から7年間、バチカンの国務省総務局長を務めていた時代の財政不正問題が躓きとなって、9月24日、自ら辞任を

    バチカンを揺さぶる3件の「事例」 | オピニオンの「ビューポイント」
    quelo4
    quelo4 2020/10/26
    “バチカンでは2年前の「ビガーノ書簡」の動揺がまだ収まらない中、今年8月以後、次々と不祥事や教皇の脱線発言が報じられ、バチカン内のリベラル派と保守派聖職者の間で再び対立が先鋭化”
  • 神が進める「21世紀の宗教改革」 | オピニオンの「ビューポイント」

    バチカン・ニュースが10日報じたところによると、欧州で最も豊かな財源をもつ教会、独カトリック教会で今年、叙階を受ける神父候補者数は修道院所属を除くと全27教区合わせても57人に過ぎないことが判明し、教会関係者にショックを与えている。 独教会では昨年、叙階を受けた新しい神父の数は55人と最低記録だったが、今年はそれに次ぐという。2000年は154人が叙階を受け、聖職者の仲間入りをしている。その数が100人を超えたのは2007年が最後でその後は年々減少を続けている。 独カトリック教会中央委員会(ZdK)は、「昨年11人の神父が聖職を捨てたが、神父を辞める聖職者は増加してきている。カトリック教会の現状は危機的だ」と指摘している。ZdKのトーマス・シュテルンベルク会長は、「ドイツの教会は毎年、200人から300人の新しい神父が必要とされているが、現実はそれからほど遠い」と述べている。 独教会関係者

    神が進める「21世紀の宗教改革」 | オピニオンの「ビューポイント」
    quelo4
    quelo4 2020/07/17
    “バチカン・ニュースが10日報じたところによると、欧州で最も豊かな財源をもつ教会、独カトリック教会で今年、叙階を受ける神父候補者数は修道院所属を除くと全27教区合わせても57人に過ぎない”
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